〜皆さまからのメッセージ〜(2011年末より)
趣旨に賛同し、応援します/常に社会を真正面から見据え、果敢に挑戦されている貴劇団に改めて敬意を表します。竹の子の生活から本日振り込みます/秋田での公演はありがとうございました。よいお年を!/サポーターシップのチラシを戴いたので/応援している処はいろいろありますが昨年来、東北に力を入れていて余力なしー。心ばかりですが〜/目標達成を祈念します/頑張ってください!!わずかでございますが/大変と思いますが、頑張ってください。少しでご容赦を。引き続き良い作品を提供してください。期待しています/気持ばかりですが…/みんな元気―!「いいひとがなくなると空も泣くもんだ」/あまりお力になれませんで、ごめんなさい青年劇場は、「現実変革をめざすリアリズム」を追求する、日本の演劇運動において独自の位置を占める存在であり、私たちにとっての宝です。
青年劇場は、飯沢匡脚本に始まる「社会派喜劇」の伝統を持っています。最近20年間は、高橋正圀さんの脚本による農業三部作をはじめ、医療、教育、商店街など日本社会が直面する諸課題について演劇を通して問題提起をしてきました。
また、最近の「島」、「普天間」、「臨界幻想2011」では、原爆問題、沖縄の基地問題、原子力発電など戦争と平和、環境問題など大きな、いわば人類的課題についても正面から取り組んできました。社会に対する鋭い関心と誠実さは、青年劇場の最大の魅力です。
同時に、演劇はなにより「面白く」なければなりません。「面白い」というのは、もともとは「目の前が明るくなる感じ」というのが原義ですが、「目の前が開ける感じ」「気持ちが晴れる」「愉快である」「楽しい」という意味になります。演劇を観て、現実以上の現実を体験する、自分の回りの世界が今までと違って見えてくる、自分にも違った生き方ができるかもしれないと思う、というのが演劇の醍醐味です。
そのためにはリアルな人間が描かれなければなりません。青年劇場では、劇団内外の演出家の力を借りて新しい表現に挑戦しています。
青年劇場はまた、学校演劇をはじめとする次世代のための演劇鑑賞、日本の青少年演劇運動においても大きな役割を果たしていることは言うまでもありません。
昨年の東日本大震災では、公演中止を余儀なくされるなど劇団にとっても大きな打撃となりました。また、近年の政府の財政政策によって演劇への公的な助成は縮減の一途をたどっています。この度、青年劇場は寄付金窓口「サポーターシップ」の強化期間を設けることにしました。いたずらに商業化するのではなく、本来やらなければならない劇団の仕事をやりぬくために、自分たちの力でこの危機を打開しようということです。
青年劇場は、市民との厚いつながり、人々の支えによって運営されてきたということが、もうひとつの、ある意味では最大の特徴です。私たちも、この劇団からの訴えに応えたいと思います。青年劇場という宝を守り育てる一員となってくださることを心からお願いいたします。