近づくアジアフェスティバル!

福山啓子(劇作・演出)

 2月19日〜25日まで、オリンピック記念青少年総合センターで、「アジア児童青少年舞台芸術フェスティバル2018―未知なる未来へ」が開催されます。韓国、中国、マレーシア、インド、香港、台湾、シンガポール、イスラエル、グルジアから11劇団11作品が参加するほか、国内の56作品を合わせ、ステージ数は115という大フェスティバルです。ワークショップや、子どもと演劇をめぐる国際会議など、盛り沢山の楽しいフェスティバルです。
 青年劇場は、インドの劇団トラム・アーツ・トラストの「鳥の目に映るもの」という作品の上演のお手伝いをすることになりました。靴、定規、ボールなど身近にあるものを使って、黒いテーブルを舞台に、たった一人で演じられる不思議な舞台です。どんな出会いになるか、今から楽しみです。
 もうひとつ、ワークショップのお手伝いも。「歌舞伎ことはじめ」「親子でいっしょに劇ごっこ」などいろいろありますが、その一つに「体験しよう!朝鮮の歌と踊り」があります。北区十条にある東京朝鮮中高級学校の舞踊部・合唱部の皆さんの美しい歌と踊りを観て、その後生徒さんに教わりながら朝鮮の踊りや歌を体験しようというもの。
 アジアから参加する国は、イスラエルを除けば皆先の世界大戦で日本が侵略した国ばかりです。戦争と文化は両立できない―その思いを、このフェスティバルの中でも共有したいと思っています。
 アジア会議では、各国の児童青少年演劇の現状と、アジアのネットワーク作りについて二日間熱い討論が繰り広げられます。日本語と英語の通訳がつき、誰でも参加可能。
 チケットは1月7日から発売しています。詳しくはホームページtyafes-japan.comでご覧ください。
そして、このアジアフェスの経験を踏まえて、2020年には世界フェスティバルが東京で開催されます。世界と手をつなぐ機会が広がっています。


   劇団トラム・アーツ・トラスト  「鳥の目に映るもの」