青年劇場 春の連続公演
ホモ・ルーデンス-The Players-
行きたい場所をどうぞ

2026.3.5(木)→11(水) 紀伊國屋ホール

人間らしいってなに?
諦めない私たちの2つの物語

全国の高校中学校への巡演を重ねてきた『行きたい場所をどうぞ』と、2026年秋からの全国巡演を予定している『ホモ・ルーデンス-The Players-』
この2つの作品を歴史ある紀伊國屋ホールにて連続上演します。

2025年3月にスタジオ結で公演した『ホモ・ルーデンス-The Players-』は、「人間は遊ぶことを通して人間らしさを取り戻す存在(ホモ・ルーデンス)」という考え方に着想を得て作った作品です。「コスパ」「タイパ」など効率・生産性重視の世の中で失ってしまったものを、閉塞感を感じているすべての人に笑いあり涙ありの物語として届けます。
『行きたい場所をどうぞ』は2023年に初演、通算上演回数は現在までに100ステージを超えました。自分の人生を狭くとらえ、諦めてしまっている子どもたちが増えている中で、「主人公はまさに今の自分、やりたいことも夢も難しいけど、自分に向き合いながら生きていきたい」など、共感の声がたくさん寄せられています。
今回この2つの作品を通して「人間らしさ」「自分らしさ」を発見する機会にできたらと思います。

3月5日(木)~8日(日)

ホモ・ルーデンス-The Players-

大谷直人『春雷』より
佐藤茂紀=作 関根信一=演出

あらすじ

大きな震災から5年後のとある地方都市。避難所として使われ、今は公民館として活用されている学校の校舎に、ウメの呼びかけで元演劇部の仲間たちが5年ぶりに集まった。
「あの時やれなかったおれたちの芝居を上演して、みんなの憩いの場であるここの存続を訴えよう。」
ウメが差しだしたのは、震災で亡くなったダイスケが書いた「ホモ・ルーデンス」の台本だった。

スタッフ

美  術   =   乘峯雅寛
照  明   =  松浦みどり
音  響   =   樋口亜弓
衣  裳   =   宮岡増枝
舞台監督   =   松橋秀幸

出演

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作者メッセージ

「ずれてしまった時間」を生きる人たちの物語 

3月5日から8日まで、青年劇場さんに書き下ろしさせていただいた舞台『ホモ・ルーデンス-The Players-』が紀伊國屋ホールで上演されます。
そして、そのすぐあとに、3月11日がやってきます。

この日付の並びに、どうしても大きな意味を感じてしまいます。
忘れようとしても、忘れられない日。
人によって、立ち止まった時間も、進んだ時間も、まったく違ってしまった日。

3・11以後、私たちはそれぞれに異なる時間を生きてきました。
いまも震災の時間を生きている人もいれば、
「もう過去の出来事だ」と記憶が薄れていく人もいる。

あの日を「昨日のこと」のように感じる人もいれば、「もう過去のことだ」と言われることに、言葉を失ってきた人もいる。
語り続けた人もいれば、語れなくなった人もいる。

『ホモ・ルーデンス-The Players-』は、
そんな「ずれてしまった時間」を生きる人たちの物語でもあります。

卒業後、夢に破れたり、生活に追われたりしながら、いつのまにか「演劇=遊び」から遠ざかってしまった人たち。

彼らは、震災の記憶が残る旧校舎にもう一度集い、「あのとき、やれなかった卒業公演」を、
今度こそ上演しようとします。

それは、何かを取り戻すためというより、
挫折や後悔も含めて、自分たちが生きてきた時間を、もう一度引き受け直す行為なのだと思います。

遊びとは、軽いものではありません。
ここで言う「遊び」とは、
人が仮の世界をつくり直し、もう一度生き方を試してみる行為のことです。

遊びとは、正解のない状況で、他者と向き合い、
傷つきながらも「それでも一緒にやってみる」ことです。

3・11後の世界で、
私たちは多くのものを失いました。
同時に、「何を信じて生きるのか」を問われ続けてきたのだと思います。

3月5日から8日まで、
その問いを、演劇というかたちで、
静かに、しかし確かに差し出します。

そして3月11日がやってきます。

もし可能であれば、
この二つの時間を、一本の線として受け取ってもらえたら嬉しいです。
作|佐藤茂紀 さとうしげのり

演出家・劇作家・元高校教諭。福島県出身。
2023年度まで福島県の高校で演劇部顧問として高校生と演劇を創作。 また、自身が主宰する劇団ユニット・ラビッツや、各種公共事業などでも 脚本・演出に携わる。
東日本大震災後は、演劇の力をもって今の思いを伝えようと、福島県産演劇25作品を発表。「この青空は、ほんとの空ってことでいいですか?」(2011年、あさか開成高校)を、被災地の舞台芸術家を支援する事業「フェニックス・プロジェクト」で2012年に上演。ほか、「あれからのラッキー☆アイランド」(文化庁委託事業)、「鼬2021」(文化庁委託事業)など多数。

3月10日(火)~11日(水)

行きたい場所をどうぞ

瀬戸山美咲=作 大谷賢治郎=演出

あらすじ

近未来のとある駅。広場に設置された道案内用AIロボット・夕凪(ゆうなぎ)は、この街のことなら何でも知っている。
ある日、引っ越してきたばかりの高校生・光莉(ひかり)が現れ、「行きたい場所をどうぞ!」と尋ねる夕凪に「ネラ」と答える。
「一緒に探しに行きましょう!」
光莉と夕凪、ふたりの”行きたい場所”探しの旅が始まった!

スタッフ

美  術   = 池田ともゆき
照  明   =  松浦みどり
音  楽   =   青柳拓次
音響効果   =   坂口野花
衣  裳   =   宮岡増枝
舞台監督   =   青木幹友

出演

俳優名をクリックするとプロフィールが表示されます

作者メッセージ

みんなが自由に生きられる社会のために

この演劇は人間の女の子とロボットの女の子が、「ネラ」という未知の場所を目指してふたりで旅をする物語です。一見牧歌的でもありますが、ふたりの立場は明確に違って、どこか緊張した空気も漂っています。 主人公は、ロボットを人間とおなじように感じるようになるにつれ、自分は搾取していないか、傷つけていないかと気になり始めます。ロボットに搭載されていない能力があれば、自然とそれを補わなければと思い始めます。

 これはそのまま、人間同士の関係に当てはまります。人はみな違う環境で生まれてきます。みんな同じ肉体を持ち、同じ時代に同じ場所でスタートというわけにはいきません。異なるアイデンティティを持った人たちが集まって社会を形成していくのです。それはときとしてうまくいかないため、「こんなんだったら一人のほうがましだ」と閉じこもってしまう人もいます。また、「こんなんだったら一色に塗りつぶしたい」と思って、周りに自分の価値観を押し付けてしまう人もいます。

 この芝居は、どうしたら自分のこともほかの人のことも尊重しながら、共存していけるかを考える芝居です。また、今、ロボットのように指示を待って動けない子どもがいたら、あなたにはあなたが行きたい場所に行ってよいよと伝える芝居でもあります。そして、そのためには人に頼っていい。私たちが集まって生きているのは、だれかの自由を制限するためではなく、助け合ったほうがみんな自由に生きられるから。そんな社会をつくっていくために、みなさんにこの芝居を体験して一緒に考えてもらえたらと思います。
作|瀬戸山美咲 せとやまみさき

代表作に「エモーショナルレイバー」、「ホットパーティクル」、「指」、「みえない雲」など。また、2016年「彼らの敵」で読売演劇大賞優秀作品賞を受賞した他、読売演劇大賞優秀演出家賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞など数多くの賞を受賞。
ラジオドラマの脚本も手がけ、2016年、FMシアター「あいちゃんは幻」で第42回放送文化基金賞脚本賞受賞。「アズミ・ハルコは行方不明」「リバーズ・エッジ」など映画脚本や「金色の海」などドラマ脚本も手がける。
2023年、「スラムドッグ$ミリオネア」、「ザ・ビューティフル・ゲーム」で第48回菊田一夫演劇賞受賞。近作に、 「My friend Jekyll」 (上演台本・演出)、「ある男」(脚本・演出)、「ボニー&クライド」(上演台本・演出)、「ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル」(日本語版台本)など。今年3月には、世田谷パブリックシアター「コーカサスの白墨の輪」(上演台本・演出)が上演される。2022年3月より日本劇作家協会会長をつとめる。
青年劇場では、生き生きとした高校生像を描き出し、全国の中・高校を巡演した「オールライト」で作、「梅子とよっちゃん」で演出を手がけている。

公演概要

公演期間
2026年3月5日(木)~3月11日(水)
会場
紀伊國屋ホール
公演日程
3月 上演
作品
14:00 19:00
5(木) ホモ・ルーデンス
-The Players-

★夜割
6(金)
★夜割
7(土)
8(日)
9(月) 休 演 日
10(火) 行きたい場所を
どうぞ

★夜割
11(水)

☆=3/5(木)、10(火)の夜の回は中高生無料デー(30席限定)
★=夜割(4,800円)
開場は開演の30分前です。

♪=アフタートーク実施!
3/7(土)14:00の回終演後
【登壇者】
佐藤茂紀(さとうしげのり)(「ホモ・ルーデンス-The Players-」作者)


吉田千亜(よしだちあ)(フリーライター)

……著書:『ルポ 母子避難』(岩波新書)、『その後の福島』(人文書院)、『孤塁 双葉郡消防士たちの3.11』(岩波書店、講談社 本田靖春ノンフィクション賞ほか受賞)『原発事故ひとりひとりの記憶』(岩波ジュニア新書)など

チケット料金
一般=5,800円  
U30(30歳以下)=3,300円

前売料金  
 一般=5,500円
 U30(30歳以下)=3,000円
 夜割※1=4,800円
 中高生※2=1,000円
 昼グループ割引※3=5,000円
 障がい者割引※4=4,500円
 新宿区民割引※5=4,800円

[2作品セット券]
 一般=9,000円
 U30(30歳以下)=5,000円

※1……夜割は夜のステージのみ・前売りのみ
※2……中高生券は各回限定30枚・劇団のみ受付・前売りのみ
※3……昼グループ割引は昼のステージで一般券5枚以上・同一ステージでなくても可・劇団のみ受付・前売りのみ
※4……障がい者割は劇団のみ受付
※5……新宿区在住の方が対象。劇団のみ受付
※料金はすべて消費税10%込
◎全席指定席
◎車いすでご来場の方は準備の都合上、必ず劇団までご連絡ください。

発売日
2026年1月19日(月)
お申込み
お申込みページ

または〈チケットサービス 03-3352-7200〉までお電話ください