日頃より青年劇場を応援いただき、ありがとうございます。
新型コロナウイルスのパンデミックがここまで長期化するとは思いもかけませんでした。この二年間青年劇場は、緊急事態宣言と感染拡大により69ステージに及ぶ公演の中止・延期、加えて客席50%制限などで総額およそ一億円の損害を受けました。けれども、緊急支援募金をはじめ皆様からの心のこもったご支援をいただき、また文化庁などからの助成金を得ることで、なんとか公演活動を続けることができました。心から御礼申し上げます。
おかげを持ちまして2020年7月以降、演劇鑑賞会公演93ステージ、青少年劇場公演100ステージ、東京公演61ステージを感染防止対策に努めながら上演することができました。また、コロナ禍でますます困難な状況にある児童青少年をはじめ多くの方々の、成長と心の解放を願って演劇ワークショップ活動などを地域の方々と共に拡げてきました(文化庁事業・地域での演劇による社会包摂事業など)。
しかしながら、依然としてパンデミックからの出口が見えない中、コロナ以前の活動を取り戻すことはまだまだできていません。幅広い芸術家の運動によってできた助成金制度も、様々な制約に加えて実際に交付されるまでに半年から一年近くかかるなど、今年の活動に支障をきたす事態が生まれています。
コロナ禍で受けた打撃は、演劇界ばかりでなく社会全般にわたっています。そしてそれは経済的なものだけでなく、人々が受けた心の問題でもあるのです。
今年2月24日に始まったロシアによるウクライナ侵略は、全世界を緊張の渦に巻き込みました。軍備拡張を言い募る声が大きくなる中、何もかも破壊する戦争に対して、文化芸術による相互理解を訴え、命や心、未来を育む演劇の果たす役割は一層大きくなっていると痛感します。
だからこそ私たちは、コロナ禍等どんな困難があろうとも演劇の灯を消すまいと考えます。
青年劇場は2024年に創立60周年を迎えます。これからも演劇を全国に届け、継続してこの社会的役割を果たしていくために、今年3月末の第36回劇団総会で「日本の民主的な演劇の確立」を掲げた創立以来の理念の継承を柱に「5か年計画」を採択し新体制をスタートさせました。そして、活動の基盤を支える専門スタッフの積極的な雇用と育成活動を開始し、組織強化もはかっていきます。また非営利の劇団の性格を明確にするために、これまでの有限会社から一般社団法人へ法人格の移行手続きを開始しました。
4月9日、青年劇場全国後援会幹事会が開催され、こうした劇団の取り組みを応援するために、全国後援会も共同で再度募金活動に取り組むことが確認されました。
ぜひこの「『コロナに負けず、未来につなぐ』青年劇場応援3000万円募金」にご賛同・ご協力いただきますようお願い申し上げます。
秋田雨雀・土方与志記念青年劇場 |
| 運営委員長 北 直樹 劇 団 員 一 同 |
青年劇場全国後援会 |
| 代表幹事 | 太田政男 | 木村浩則 | | |
| 幹 事 | 安念智康 | 大城辰彦 | 小川洋子 | 鍛治富夫 |
| | 佐原啓理 | 諏訪普現 | 高良鉄美 | 本田 宏 |
| | 山本一視 | | | |
| 監 事 | 近藤隆彦 | 顧 問 | 林 弘 | |