4月17日(金)〜26日(日)紀伊国屋ホールにて上演しました。
スピーディーかつ洗練された演出で話題を呼んできた高瀬久男氏による初の書き下ろし作品でした。「食卓」(ちゃぶ台)を囲む男女達の会話を通して、戦後から高度成長期を経て失ってきたモノ、現時点で私たちが置かれている社会状況を俯瞰的に見つめ直した意欲作。劇団にとって挑戦的な創造スタイルでもあり、反響も様々いただきました。
また若手の劇団員が中心となって「青年観劇会&交流会」を企画、80名以上の青年達が集まりました。ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。
○…観見終わった後話したく(尋ねたく?)なりますね。こんな芝居が観られるとは思いませんでした。…高架下を思わせる大きなセットも雰囲気有りでした。ゆったりしていて豊かで温かく、でもなんとなく現実感のない、桃源郷のような真ん中の食卓と、リアルにつらい周りの人々。おいしい食事を用意する女性たちが二つの世界をつなぐ巫女のようでした。(50代・女性)
○おもしろかったです!現代を強烈に表現しています。現代という時代を生きている私という一人の人間の精神世界を群像によって描いてくれた、と思いました。現代…孤独と共同への志向と、喜びながら痛みながら、歩む我々を見つめる機会になりました。(40代・女性)
○悲しい悲しい感覚。あたたかみのある人間の存在がこうもそれぞれに過酷なのが。生きているのに、生きる権利さえ感覚さえも失って、それでも感じたいと、つながりたいと思う。愛してと、大好きと、生きたいと思っても良いんだという、当たり前のことを知っている。今が変わったらいい。(20代・女性)