遅ればせながら2020年もどうぞよろしくお願いいたします。
今回の「会員の声」は、2016年「郡上の立百姓」を観る神奈川実行委員会呼びかけ人の一人で、今年初めてご入会くださいました中村和行さんにご寄稿いただきました。
友の会では2020年Aコースの募集を行っています。今年も春・夏の「つどい」や観劇後の交流会など、劇団や劇団員をより近しく感じていただける魅力ある企画を準備してお待ちしています。お誘い合わせて、もちろんお一人でも、ぜひご入会ください。
私が感じる青年劇場の魅力
中村和行
私が感じる青年劇場の魅力は2つあります。
1つは、演者という立場にとどまっていないことです。
演劇は「興味のある人だけの世界」「人気俳優が出ればチェックする」というのが世間の受け止めのように思います。
しかし青年劇場は自分達が演者でありながら、その作品の意義や、楽しさを広げていきます。演劇の価値を維持し、広げ、高めてくれます。
4年前の「郡上の立百姓」の公演時、私はこの作品の魅力を伝える事前企画に関わりました。歴史的背景はどうであったか、劇中の郡上おどりを一緒に踊るのはどうか、など稽古と並行して相談会を設けながらの企画です。この劇団は演劇が好きなだけでなく、演劇の価値を信じているんだという熱意に圧倒されました。
演劇には誰でも関心は持てる。しかしいまの日本社会はその機会を失ってしまいがちです。青年劇場はその失った機会を取り戻す。政治や社会と同様に、本来は演劇や文化も1人1人の力でつくり支えるものなのだと学びました。
2つめは、市民の顔を大事にしていることです。最大の魅力です。
青年劇場は、いまの日本社会や人間の在り方を考えながら、本当はどうなったらいいか、1回1回の公演に力を入れています。そして劇中で描かれる現場に足を運び、声を聞くことを1人1人が大事にしています。
いまの政治やメディア・芸能に携わる人は、情報やドラマ(シナリオ)を扱う人として、現実を正しく認識し発信してほしい。自分の都合だけ考えて情報発信したり、考えもなしに誤った情報を伝えることに加担しないでほしい。
そんな中、青年劇場は劇団員も自分の頭で考え発信し、日本社会を深いところから支えています。人や社会を大事にできる青年劇場を、だから私は会員になって大事にします。
2019年の「つどい」から
8月10日「夏のつどい」
(東京大空襲・資料センターを見学)
(小竹伊津子による戦争体験談)
(月島もんじゃ焼で交流会)
7月28日「ボウリング大会」
(高田馬場グランドボウル)